アメリカの首都ワシントンD.C.にあるアメリカ議会図書館(Library of Congress)は1800年に設立され、1億点を超える所蔵を誇る世界最大級の図書館です。本館は無料で見学できます。「好きなゲームのBGMが登録された」ことで興味を持った15歳の息子と訪ねました。
アメリカ議会図書館とは
議会図書館は1814年、米英戦争でイギリス軍に放火されて全焼しましたが、元大統領トーマス・ジェファーソンの蔵書6,487冊を買い上げて礎が築かれました。「あらゆる主題がアメリカの立法者にとって重要である」というジェファーソンの信念に基づき、国内外の書籍に限らずあらゆる記録を広く収集しています。15世紀のグーテンベルク聖書から日本の浮世絵コレクション、膨大な映画や音楽など、デジタルアーカイブも含めると数億点にのぼるとされます。
15歳が行きたいと思ったのは、ゲームのMinecraft(マインクラフト、マイクラ)がきっかけです。議会図書館が認定する「全米録音資料登録簿(National Recording Registry)に「マイクラのBGMが選ばれたと界わいで話題になった」のだとか。議会図書館が連邦議会議事堂の隣なので「議事堂の後に行ける」と、予約したようです。
オンラインで予約

見学は無料ですが時間指定が必要です。公式サイトで1カ月前から予約ができます。当日でも午前9時から空き枠がリリースされ、予約が可能です。連邦議会議事堂のようにアカウントをつくる必要はありませんが、メールアドレス、名前、年齢層、人種などの記入が必須です。申し込むとメールが届き、クリックするとバーコードのあるチケットが現れます。印刷するかスマホに保存して、入館時に提示します。
連邦議会議事堂と通路で行き来

図書館の本館はトーマス・ジェファーソン・ビル(Thomas Jefferson Building)と呼ばれる壮麗な建物です。連邦議会議事堂とは地下の通路でつながっていて、地上に出ずに行けました。暑かったので助かりました。スタッフにチケットをみせてスキャンしてもらい、入館できました。ツアーではなく自由に見て回れます。

「3-7月は繁忙期なので入場に最大30分を見込んでください」とメールにありましたが、待つことはなく入れました。

壮麗な「グレート・ホール」

「グレート・ホール(Great Hall)」に立つと、壮麗さに圧倒されます。ホール奥にあるメイン閲覧室(Main Reading Room)を利用できるのは許可を得た研究者のみですが、時間限定で通り抜ける(5-minute walkthroughs)こともできます。火~金曜は午前10時半~午前11時半、午後2時~3時の2回、夜間営業がある木曜は午後5時~午後7時にも入れます。

メイン閲覧室、5分のウォークスルー
通り抜けはメイン閲覧室の入口で、10分前から受付が始まります。私が行ったのは午後2時10分ほどでしたが、すぐに入れました。威厳のあるドーム天井の下、360度を書架に囲まれ、研究者たちがパソコンを広げたり本を読んだりしていました。メインの通路を往復して、合計5分足らずです。
土曜日ということもあってか、見学者はもちろん閲覧者もカジュアルな格好です。不思議なようで、しっくりしていました。通り抜けできる時間以外は、2階の見学用バルコニーから見下ろせます。実は息子とウォークスルーの前にはぐれ、歩いたのは私だけでした。合流して「中に入れるよ」と誘ったのですが、すでに通れる時間が終わっていました。


建国250年の記念展も
建国250年を記念する「独立宣言の約束:革命的なアイデア」(The Declaration’s Promise: A Revolutionary Idea)と題する企画展が開かれていて見学しました。2027年7月3日まで、独立宣言からアメリカ史をたどる121点が展示されています。

トーマス・ジェファーソンによる「アメリカ独立宣言」の初稿(1776年)は、ジョン・アダムズやベンジャミン・フランクリンによる修正が残っており、ジェファーソンが「subjects(臣民)」という言葉を「citizens(市民)」へと書き換えているそうです。どこかはよく分かりませんでしたが、二重線で消されたり書き直された跡に、建国の父たちの250年前の推敲が伝わってきました。

Library of Congress(アメリカ議会図書館)
住所:10 First Street, SE ワシントンD.C., アメリカ合衆国 コロンビア特別区
見学時間:10:00-17:00(木は10:00-20:00、日月休)
公式サイト
ワシントンD.C.の公共交通機関 ワシントン首都圏交通局(Washington Metropolitan Area Transit Authority=WMATA)が運営。MetroRail(電車)とMetroBus(バス)があり、いずれも「M」が目印。RailはBlue、Red、Orange、Silver、Green、Yellowの6路線で、Silverはダレス空港駅と中心部を結ぶ。曜日や時間帯、距離によって料金が変動し、正規料金2.25~6.75ドル。バスは83路線あり、Express(特急)以外は正規料金2.25ドル。電車・バスいずれも切符を買ったりアプリを入れたりしなくても、タッチ決済対応のクレジットカードやApple Pay, Google Payなどで支払える。Railは乗降時の2回、バスは乗車時のみタッチする。公式サイト
(取材協力:エバー航空)












