パリ郊外の街シャンティイ(Chantilly)を2026年5月、日帰りで訪ねました。中世の面影を残す城(コンデ美術館)と2万点に及ぶ美術コレクションを鑑賞してから広大な庭園を歩き、名物のホイップクリームを楽しみました。隣のシャンティイ競馬場ではレースを観戦、2つが的中する幸運にも恵まれました。シャンティイ城の予約の方法や行き方、馬券の買い方など分かりやすく紹介します。(1ユーロ≒185円、2026年5月現在)
オンラインで予約
チケットは公式サイトから予約します。英語サイトでBOOK(予約)を押すと、見学できるエリアによって何種類もチケットがあります。トップに表示されるのは、城と庭園、大厩舎(great stables)での馬術ショー付きのチケットで、25歳以上は32ユーロです。私たちは競馬に行く予定だったので、馬術ショー付きではなく、図書室の見学ができる“1-Day timed ticket with Reading Room”というチケットを買いました。24ユーロでした。

必要な枚数を入れるとカレンダーが現れるので、自分が行きたい日と30分刻みの入場予定時刻を選べばOKです。チケットはPDFで送られてくるので当日、スマホか印刷して持参します。(下に記事が続きます)
パリ=シャンティイはRER・D線

パリの北40kmにあるシャンティイまで、近郊鉄道RERのD線で45分ほどです。レ・アール駅でチケットを買おうとしたのですが、システム障害とのことで、どの券売機も動いていません。窓口の女性に尋ねたら肩をすくめて「どうぞ」と通されました。シャンティイ・グヴィユー(Chantilly Gouvieux)駅で降りて、城までは緑の小道を25分ほど歩きました。途中には何もないので、水などはパリから持って行きましょう。
帰りは駅の窓口で切符が買えました。2人でレ・アールまで19.6ユーロでした。
城のコレクション2万点



午前10時過ぎに着くと、列が長そうに見えましたが待つこともなくスムーズでした。まずはお手洗いをすませ、城の中に入ります。



シャンティイ城を拠点にしたのはコンデ公(ブルボン=コンデ家)で、一族の栄華をしのばせる調度品とコレクションの数々が並んでいます。最後の所有者だったオマール公が19世紀末、フランス学士院に寄贈する条件として美術品の貸し出しを禁止したため、ここでしか観られないものばかりです。さらに配列の変更さえ禁止したため、1898年の開館以来、当時の姿のままです。あまりに絵画がぎっしり詰められていて、ゆとりがあってもと思いましたが…。オマール公の遺志が継がれていることに感動します。


広大なダイニングテーブルにセッティングされたカトラリー類が現代のものよりかなり大きくて、華やかな美食の宴に思いをはせました。
オマール公の図書室

図書室は12時に予約していて、見学ルートの最後のほうにありました。15世紀からの古書などが6万点、所蔵されています。手書きも多くあり、知への探求心に心が動かされます。


クレーム・シャンティイのランチ


庭園では先生に引率された小・中学生らしいグループをいくつも見ました。芝生の上でランチをしたり、追いかけっこをしたり、楽しそうです。何せ115ヘクタールもあるので混雑知らずです。どんどん森のような庭園を進んでいくと、ハチの巣箱があり、クジャクがいました。


園内にレストランは2つあって、城内には「ラ・キャピテヌリー(La Capitainerie)」があります。私たちは外に出てしまったので、予約なしでル・アモー(Le Hameau)に入りました。マリー・アントワネットがヴェルサイユの離宮(プティ・トリアノン)を建てる際に参考にしたといわれています。


この建物の中で食事ができるのかと思いきや改装中で、隣のテントに案内されました。2人で60.7ユーロでした。クレームシャンティイは予想にたがわずたっぷり盛られてきました。ミルキーで満足しました。


「クレームシャンティイを発祥の地で食べる」にこだわらなければ、パリから好きな食材を持ってきて、芝生でピクニックするのもいいなと思いました。
シャンティイ城(Château de Chantilly)
住所:Rue du Connétable, 60500 Chantilly, フランス
営業時間:城は10:00-18:00(日曜10:00-17:00、火休)、庭園と大厩舎は10:00-20:00(火休)
入場料:25歳以上32ユーロ(城、大厩舎、庭園、馬術ショー)
公式サイト
隣のシャンティイ競馬場へ


フランスで最も伝統があるシャンティイ競馬場は、城に隣接しています。不定期で月に1~7回ほどレースが行われています。開催日は運営機関フランス・ギャロ(France Galop)の公式サイトで分かります。私たちは事前にサイトのカレンダーで調べ、競馬開催日にあわせてシャンティイ行きを計画しました。入場料は3ユーロで、公式サイトから購入できます。
パドックで馬を観察


城の見学を終えてから競馬場に入ると、パドックにレースを終えた馬やスタッフがいました。2レース目が終わったところでした。入口でもらった出走表によると、この日は午後3時57分から午後8時5分の出走まで、8レースありました。
私は何回かありますが、同行のパティシエールは人生初の競馬です。3レース目は流れを観察して、次の4レース目から馬券を購入することにしました。
まずはコースと入口の間にあるパドックで馬を観察します。最初は馬と厩務員だけで、2周目からは騎手が乗りました。いちおう観察して、気に入った馬に赤ペンで印をつけました。

馬券は券売機でも買えますが私にはハードルが高く、窓口へ行きました。モニター画面にオッズが表示されています。意中の馬を決めたはずが、オッズが二ケタだと方針転換、一番人気の馬にしようか…。詳しくないので迷います。

複勝は「サンプル・プラセ」

馬券の種類は日本と同様、単勝、複勝などありますが初心者でも分かりやすい、3着以内に入る馬を予想する「複勝」に絞りました。賭け金も1レースにつき2ユーロと決めました。

窓口では「サンプル・プラセ(Simple Placé)、2ユーロ、5(サンク、選んだ馬の番号)」のように言いました。空いていたせいか窓口の人も親切で、にこやかな応対でした。
いざ観戦、アレー!


コースは宮殿のような大厩舎が右後方に見えます。1719年に建てられたといいますが、あれが厩舎とは。平日の夜で空いていましたが、年配者ばかりではなく家族連れも見かけました。スタンドに馬が近づいてくると「アレー!(Allez)」と叫び声が響きます。「行けー!」の意味なので、どこでも叫ぶ言葉は一緒ですね。

5レースに挑戦しましたが私は全敗、同行のパティシエールはなんと2レースを的中させました。すごい!窓口に投票券を持って行き、換金しました。「勝ったね、ブラボー!」と窓口のスタッフが喜んでくれました。私は未練がましく販売兼払い戻し機にかけてみましたが、どれも外れでした。


シャンティイ城で格調の高い世界にふれ、競馬場で俗世の夢をみるという振れ幅の大きい1日を味わい、パリに戻りました。
シャンティイ競馬場(Hippodrome de Chantilly)
住所:Av. de la Plaine des Aigles, 60500 Chantilly, フランス
営業時間:日による(8月開催なし)
入場料:3ユーロ(オンライン)
公式サイト








