【ドイツ鉄道(DB)】食堂車のカップ麺、銀のスプーンでズズッ

人生初、銀のスプーンで食べたカップ麺|ドイツ鉄道(DB)の食堂車で
ドイツ鉄道(DB)ICE1009号の食堂車でスプーンで食べたカップ麺©Pen&Voyage
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2026年5月。私はベルリン(Berlin Hbf)からミュンヘン(München Hbf)へと向かうドイツ鉄道(DB)のICE1009号に揺られていました。ICE(インターシティ エクスプレス、InterCity Express)は、ドイツの主要都市を結ぶ日本の新幹線のような高速鉄道です。ベルリンからミュンヘンまでは、ドイツ国内の北から南まで縦断する約4時間の旅です。この記事ではその車内で体験した笑えるカルチャーショックをご紹介します。(取材協力:エバー航空)

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ベルリン発ミュンヘン行き

ドイツ鉄道(DB)のICE1009号@Pen&Voyage
ドイツ鉄道(DB)のICE1009号@Pen&Voyage

流れる景色を眺めているうちに、お腹が空いてきました。ドイツ鉄道のICEには日本の新幹線で2008年までに全廃された食堂車(Bordbistro)がいまもあります。1等車(1 Klasse)ならスタッフに注文すると座席まで食事や飲み物を運んでくれますが、私のチケットは2等車(2 Klasse)です。ガタガタ揺れる車内を歩いて向かいました。

メニューを開くと「CUP NOODLE」があるではありませんか。4.5ユーロ(約850円)。カップ麺を手渡された瞬間、私の目は点になりました。 

突き刺さる銀のスプーン

熱々のお湯が注がれたカップのなかに、堂々と一本のシルバースプーンが突き刺さっていたのです。「あの、すみません。お箸(Chopsticks)はありますか?」という私の問いかけに対する答えは、無情にも「Nein(ナイン) 」でした。

店員は親切な笑顔で「じゃあ、ナイフとフォークの方がいいかい?」と、さらなる難題を突きつけてきたのです。思わず吹き出しながらも、「いえ、大丈夫です。このスプーンで頑張ります!」私はそのままスプーンで食べることを決意しました。

スープは難なく飲めるものの、縮れた麺がツルツルと逃げていきます。揺れる車内で一口ごとに知恵の輪を解くような緊張感が走ります。麺を「すする」のではなく、短くまとまった塊を口へ「運ぶ」という、人生初の不思議な食体験となりました。

それでも、旅のハプニングは時に、最高のスパイスです。今でもカップ麺を食べるたび、あのICEの揺れと、銀色に輝くスプーンのシュールな光景がよみがえります。次にドイツ鉄道のICEに乗るときは、「マイ箸」をポケットに忍ばせておこう。そう心に誓いながら、私はスープの底に沈んだ最後の謎肉を、スプーンですくい上げたのでした。

ドイツ鉄道

 現地ではDB(ドイチェ・バーン:Deutsche Bahn)と呼ばれるドイツの鉄道網。1994年に旧西ドイツの連邦鉄道(DB)と旧東ドイツの国営鉄道(DR)が統合されて誕生した。株式の100%を連邦政府が保有する事実上の国営企業であり、ヨーロッパ最大級の鉄道会社として知られる。 超高速列車からローカル線まで、幅広いネットワークを展開している。英語にも対応したDeutsche Bahn 公式サイトやアプリからオンラインで事前にチケット(Online-Ticket)を予約・購入できる。

  • ICE(インターシティ・エクスプレス):日本の新幹線に相当する高速列車で、主要都市間を結ぶ
  • IC(インターシティ) / EC(ユーロシティ):都市間を結ぶ特急列車で、ECは近隣諸国へ直通する国際列車
  • RE(レギオナル・エクスプレス):地方都市と大都市を結ぶ快速列車
  • RB(レギオナル・バーン):各駅停車のローカル列車
  • S-Bahn(エス・バーン):大都市とその近郊を結ぶ通勤電車
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