台湾は食べ歩き天国、町中がオープンキッチンです。朝は台湾式モーニング、夜はナイトマーケット(夜市)を歩きながら、気になる食べものを指さし会話で注文しました。高雄だとレトロな街並みと南国らしいムードを満喫できます。今回はスナック編で、八角が苦手でも楽しめる屋台の味を紹介します。(1台湾ドル≒5円、2026年3月現在)
屋台での注意点4つ

現金払いが原則です。価格は持ち帰りでもその場で食べても同じです。メニューが多い店はメニュー表がレジ脇などにあるので、「正」の字で個数をオーダーします。もちろん「1」「2」でも大丈夫です。テーブルの番号を書く欄があれば書き入れます。
八角が苦手なら「有沒有八角?(ヨウ メイ ヨウ バージャオ?)」と聞いてみましょう。
朝食の定番「蛋餅(ダンピン)」と豆乳

高雄で泊まった「バックパッカー41」を出てすぐ見つけたのが朝食店「瑞麟美而美(MEI&MEI)」です。台湾テイストの洋風朝食店で、漢堡(ハンバーガー)、吐司(トーストサンド)、蛋餅(ダンビン)、葱抓餅(葱餅)、雞塊、義大利麵(パスタ)まで何でもござれ、です。

目の前の鉄板で焼いてくれる一口餃子が25台湾ドル、蛋餅が35台湾ドルでした。「豆乳も。豆乳は2杯ね」と頼むと「今は温かい豆乳はないよ」とのことで冷たい豆乳を2杯、注文してもらいました。10台湾ドルとお手ごろです。蛋餅は卵のクレープ包みというか、パリパリしっとりで朝食にちょうどいいですね。豆乳も、台湾で飲むとなんでこんなにおいしいんだろう、と思います。

地元の人が何を食べているのか見てみると、ハンバーガーやチョコレートが塗られたトーストを食べていました。
2時間近くも居座ってしまいました。「長居し過ぎかな」と席を立ったところ「ずっといて話していいんだよ」とやさしい店主でした。

瑞麟美而美(MEI&MEI)
住所:No. 30號, Renjhih St, Lingya District, Kaohsiung City, 台湾 802
営業時間:6:30-13:00
定休日:水曜日
皮蛋痩肉粥(ピータン入り粥)


ピータンと細切りの豚肉が入ったお粥「皮蛋痩肉粥(ピーダンショウロウジョウ)」は、香港で食べて好きになったお粥です。台湾でも定番で、あちこちで看板を見かけます。私が食べたのは高雄最大のナイトマーケット・六合夜市の店です。90台湾ドル。揚げパンの油條(ヨウティアオ)は輪切りが入っていました。シンプルでやさしい味わいです。お粥の前に台湾フライドチキン・鶏排(ジーパイ)を食べていたので満足しました。


官材板、広東粥六合夜市
住所:No. 57號, Liuhe 2nd Rd, Sinsing District, Kaohsiung City, 台湾 800
炒飯

屋台ではちゃんと食事もできます。興中夜市にあるこの店では、紙に書いて注文しました。「茄汁蝦仁肉絲蛋炒飯」はケチャップ味のエビと肉・卵入りチャーハンで、85台湾ドルです。チキンライスのようでした。花枝(イカ)の炒め物は100台湾ドル、青菜は50台湾ドルです。2人でシェアしてちょうどいいボリュームでした。

火力が2万カロリーはありそうなコンロに炎が上がります。中華鍋をあおるたびに食材が宙に飛ぶのが見えて、運ばれた皿がいっそうおいしく感じました。


阿6鱔魚面
住所:No. 4號, Wenheng 2nd Rd, Lingya District, Kaohsiung City, 台湾 802
営業時間:11:30-21:00
葱油餅(ツォンヨウビン)

ネギを巻いた生地を薄く丸く伸ばし、鉄板で焼く葱油餅は、専門の屋台がすぐ見つかります。インドに7年、住んでいた私にはインドのスナック・パラタに似た懐かしい味です。

活気にあふれた三民市場と興中夜市で、偶然にも同じ系列の店で食べました。半分(半張)45台湾ドル、1枚(全張)90台湾ドルでした。フレーバーを加えることもできて、コショウやワサビ、梅のり、チリパウダー、カレーなどがメニューにありました。

オーダーするとジュウジュウと焼き直し、食べやすくカットして渡してくれます。興中夜市の店ではコショウをかけてもらいましたが、やはり何もかけないプレーンが好みです。三民市場の店は屋台の後ろに席が数席あり、休憩にもってこいです。腰かけて行き交うスクーターの多さに驚いたり、ひょっこり現れるネコと遊んだりして楽しみました。

何佳佳葱油餅(興中夜市)
住所:No. 25號, Wenheng 2nd Rd, Lingya District, Kaohsiung City, 台湾 802033
営業時間:14:00-22:00
何佳佳葱油餅(三民市場)
住所:No. 183號, Sanmin St, Sanmin District, Kaohsiung City, 台湾 807
小籠包(シャオロンバオ)

薄い皮に肉汁たっぷりの肉あんが包まれた小籠包(シャオロンバオ)は、やはり欠かせません。宿に近い「古猗園」でいただきました。

7個入りで90台湾ドルです。店の前で蒸し上げ、10席ほどある店内に持ってきてくれます。小菜は冷蔵庫に入っていて、自分で好きなものを取ればOKです。店内の一角にボトル入りの醤油や調味料やレンゲがあるので、セイロが届く間にセルフで準備します。千切りショウガと醤油、お箸とレンゲは必須です。

アツアツの薄い皮から一滴もこぼさないよう、慎重にレンゲから口に運びます。少し冷め始めた7個目はそのまま口に放り込み、「じゅわっ」を楽しみます。台北などで食べたものより、少し甘めの味付けに感じました。九州と同じですね。

古猗園灌湯包
住所:No. 385號, Xingzhong 1st Rd, Lingya District, Kaohsiung City, 台湾 802
営業時間:11:00〜1:00(月休)
愛おしすぎる小籠包(湯包)の店

最後に味はもちろん、そのたたずまいから小道具まで愛おしく、小躍りした小籠包より少し大きい湯包(タンバオ)の店を紹介します。

「元帥湯包」という移動販売車で、「湯包」と大書された旗が目印です。場所は高雄のランドマーク「高雄85ビル」近くの足マッサージ店「呉神父」前です。Google Mapsによると午前4時半から午前9時半まで営業です。高雄の人は午前4時半から小籠包を食べるのか…。


私が出向いたのは通勤ラッシュ中の午前8時半ごろでした。周囲の店は開いておらず、ポツンと営業しているのですが、そこだけ熱い!ひっきりなしにお客さんが来ます。なかにはスクーターに乗ったまま並んでいる人もいます。公道ドライブスルーですね。

メニューは湯包(5個:60台湾ドル、7個:80台湾ドル、10個:110台湾ドル)とミルクティー、紅茶、コーヒーのみです。いかにも朝食らしい構成です。


軽トラぐらいの車に高く積まれたセイロ、皮を伸ばすパスタマシンがありました。お茶を沸かす銀色のポットまで渋くて愛おしい。その場で伸ばし、あんを包み、蒸し上げています。これぞ作りたてです。


もちろん11個入りを頼み、歩道のテーブルに腰かけていただきます。唐辛子が入っているタレと普通のタレの2種類が置かれていて、普通の方をかけました。千切りショウガと一緒に口に運びます。


あちー。肉汁が「ピュッ」ではなくて「ビューッ」と口中に吹き出します。とにかくジューシーで、肉あんは少し甘めです。感動的においしい。青空の下、スクーターの群れを眺めながらいただきます。いかにも台湾らしくてうれしくなりました。


女性が皮を伸ばしあんを詰め、男性が会計を仕切っています。紅茶などはクーラーボックスの中にありました。2人ともクルクルとよく動いていて「手伝いましょうか」と声をかけたくなりました。よく見ると足が疲れないためなのか、足元に木の台があったり、椅子が飛ばないよう水入りペットボトルが置かれてあったり、小さな工夫があちこちにあります。中国語ができたらどんなにいいか。日本でも大人気店になるでしょう。

忙しいのにほほ笑みを絶やさず、写真を撮るためにセイロを開けてくれました。
米紙ニューヨーク・タイムズのYouTubeで「On the Job」という料理番組があります。食の業界で働く人たちの1日を取り上げるルポですが、私はこの2人の1日を、仕込みから店じまいまでルポしたいと思いました。また必ず行きたい店です。
元帥小篭湯包
住所:No. 60號, Ziqiang 3rd Rd, Lingya District, Kaohsiung City, 台湾 80244
営業時間:4:30-9:30(月休)







