石川県の小松空港から2026年5月11日、台北経由でドイツ・ミュンヘンに旅立った。小松空港はエバー航空が小松-台北(桃園)線 、大韓航空が小松-ソウル(仁川)線を毎日1往復するなど、海外の玄関口としても知られる。ただ、小松空港に鉄道の乗り入れはなく、JR小松駅から小松空港間は片道約4.4kmある。タクシーだと2,000円弱かかる。そこで重宝するのが小松駅から小松空港を約15分でつなぐ連絡バスだ。しかもこのバスの2~3本に1本は「自動運転バス」という。地方都市の「レール&フライト」のアクセスを加速させる事業として注目される「自動運転バス」に初めて乗ってみた。
乗り場はJR小松駅東口

小松空港行きのバス乗り場はJR小松駅東口のロータリーにある。駅舎を出るとすぐに「小松空港行き バスのりば」の大きな表示があるので一目でわかりやすい。ただ、インバウンドの外国人が認識できるかどうか。バスはダイヤによって自動運転とそうでないものが混在している。2024年3月から導入が始まった自動運転バスは2026年5月現在、1日に合計11便(小松駅発6本、空港発5本)の専用ダイヤで運行されている。
この日はゴールデンウィーク明けの月曜日だったいうこともあり、午前9時半発のバス乗り場には人がまばらだった。定員15人のところ、最終的には自分を含めて10人が乗車した。「自動運転」といいながら、てっきり「ゆりかもめ」のような「無人運転」だと思ったが、乗り場に停車したバスの運転席には女性運転手がちょこんと座っていた。
運転手からは乗客に車内アナウンスで後ろから詰めて座るように指示が出された。料金は後払い。大人310円(中学生以上)、小学生は160円。現金かSuicaなどの交通系ICカード払い。世界では主流になりつつあるクレジットカードのタッチ決済は使えない。

さて、いよいよ午前9時半。定時に発車した。女性ドライバーがハンドルを握ってバスがそろりと走りだした。ロータリーを抜け、片道2車線の国道360号線に出ると、自動運転モードに。ただ、女性運転手はハンドルから手を離さない。制限速度は時速35キロ。安全確保のため、自動運転バスは遠隔監視センターからモニタリングされているという。
途中、路肩に運送業者のトラックが停車していた。その時に一度だけ、「うっ」と思わず声が漏れるような急な減速があったが、それ以外は何の不安もなく9時45分の定時に小松空港にバスは到着した。(下に記事が続きます)
「まだ任せられない」
バスを降りる際、女性運転手にお礼を言いがてら、聞いてみた。自動運転と手動運転の割合はどうだったのか。すると、「自動運転の方が多かったですね」との回答。「でも、運送業者のトラックを避けてまた車線に戻るときがありましたよね。そういう時はまだ(自動に)任せられないですね」と話した。
北陸新幹線駅と国際空港の2大交通拠点をシームレスに結ぶ小松の「レール&フライト」の自動運転バスは、深刻な運転手不足や高齢化への布石として先進的な取り組みではあるが、完全自動運転化はまだ道半ばの印象。運転手不在のバスが駅と空港を結ぶ日はいつの日か。








