オーストリア・ウィーンから2024年4月、ハンガリーまで鉄道で移動しました。ブタペストまではオーストリア国鉄(ÖBB)で、ブタペストからはハンガリー国鉄(MÁV)です。2回乗り換えてハンガリー第2の都市・デブレツェンに到着したのは5時間13分後でした。チケット購入から車中、乗り換え、デブレツェン駅到着までを紹介します。
乗車日(2024年4月11日)
RJX267 ウィーン中央駅(Wien Hbf)発07:40⇒ブダペスト・ケレンフェルド駅(Kelenföld)着10:02
R3547 ケレンフェルド駅発10:16⇒ケーバーニャ・キシュペシュト駅(Köbanya-Kispest)着10:31
IC654 ケーバーニャ・キシュペシュト駅発⇒10:36⇒デブレツェン駅(Debrecen)着 12:53
5h13m、乗り換え2回
チケットは公式サイトから
ÖBBは”Österreichische Bundesbahnen”(オーストリア連邦鉄道)の略称で「エーべーべー」と読みます。公式サイトからチケットを購入しました。サイトは分かりやすく、購入するために会員登録もいりません。発着地を入力するとルートが地図で示されます。ウィーンからはデブレツェンに行くには、いったんブタペストでローカル列車に乗り換え、さらに別の駅からデブレツェン行きの特急に乗るとのこと。乗り換える駅名には「ブタペスト」がなく、そこはどこ?だったのですが、地図の表示があるおかげでイメージが沸きました。
名前とメールアドレスを入力、あとは決済するだけです。ウィーン~デブレツェンは2等で1人65.5ユーロでした。特急の2区間は座席指定の3ユーロずつを追加で払い、合計で71.5ユーロでした。日本円だと2人で24,245円です。この列車は”Subject to compulsory reservation”(予約の対象)とあったので、ÖBB、ハンガリー国鉄(MÁV)ともに座席指定しました。スタンダード・チケットであれば、出発1日前までキャンセル無料です。
購入すると登録したメールアドレスに予約完了メールが届きます。切符は「駅でピックアップしてください」とありました。メールにある”Get tickets now”をクリックして進むと、発券に必要なピックアップコードがメールで届きました。
駅の券売機で発券
出発が早朝ということもあり、チケットは前日、ウィーン中央駅で受け取ることにしました。構内にある赤い券売機でまず、Englishを選んで英語表記に切り替えます。その下にある”Enter Pick-up Code”を押し、キーボードでピックアップコードをタイプします。無事に名前の印刷された紙のチケットが4枚、出てきました。
7:40、ウィーン中央駅を出発
ウィーン中央駅のベーカリーで午前7時過ぎ、クロワッサンサンドを食べながら、スマホをWi-Fiにつなぐと掲示板が表示されました。乗車する”RJX267”を探します。RJXは「レイルジェット・エキスプレス」の略称です。ÖBBの看板列車RJで、通常のRJより停車駅が少ないのがRJXです。
ホームは「12 C-E」とあるので、長い12番ホームのC-Eゾーンをめざします。改札はありません。チケットに”WAGEN(ワーゲン=車両) 22”とあったので、22号車をめざしました。座席は”Fenster(窓側) 71”と”Gang(通路側) 73”と2つ、印字されていました。どちらでもよいということでしょうか。とりあえず窓側の71に座りました。
機内Wi-Fiもサクサク、ライブマップも便利
対面式の4人シートで、ブダペスト・ケレンフェルド(Kelenföld)駅に着くまで結局、だれも乗ってきませんでした。パソコンで車内Wi-Fiにつなぎました。ブラウザを立ち上げると自分の乗っている電車のライブマップが現れます。到着時刻が分かるので便利です。車掌さんが1回、検札にやってきてパンチしていきました。
ブタペスト・ケレンフェルド駅まで2時間22分
ウィーン中央駅を出て5駅停まり、ハンガリーの首都ブダペスト南西部にあるケレンフェルド駅には10時2分に着きました。コンクリート打ちっぱなしで、ガラス張りも多いモダンな駅です。この駅からはハンガリー国鉄(MÁV)の地域鉄道でケーバーニャ・キシュペシュト駅(Kőbánya Kispest)へ移動、デブレツェン行き特急に乗ります。ホームがどこか分からず、窓口で尋ねました。10番線から乗り込みました。ケーバーニャ・キシュペシュト駅までは2駅、15分ほどです。モダンな車両でした。ブダペストらしい旧市街は車窓に現れず、少し残念でした。ルート上仕方ないのですが。
デブレツェンまで2時間17分。ビュッフェ車両も
地域鉄道が少し遅れ、乗り換え時間がもともと5分しかないデブレツェン行きに乗れるか心配しましたが、デブレツェン行きも遅れていて間に合いました。車内はオーストリア国鉄とは様変わりで、ほぼ満席でした。私たちが指定された席には先客がいて、検札に来た車掌さんが別の席へ案内してくれました。
日本の新幹線にも昔はあったビュッフェ車両があり、ホットドッグやパイ、スープやドリンク類を売っていました。シンプルなホットドッグは790ft(1フォリント≒0.44円)で、日本円だと350円ほどです。日本並みでしょうか。
12:53、デブレツェンに到着
どこかで遅れを挽回したのか、デブレツェンには定刻に着きました。天井が高く、東欧らしい面影の残る構内を抜けて駅前の広場に出ました。ウィーンからブダペストまでであれば2時間余りで、オーストリア国鉄の快適な鉄道旅が楽しめます。その気になれば日帰りもできますね。ハンガリー国鉄もレトロな味わいがありました。(下に記事が続きます)
中欧へはエバー航空で
台湾大手のエバー航空は毎日、ウィーンに就航しています。週3日は直行便、週4日はバンコク経由です。オーストリアはもちろん、ハンガリーやチェコなど中欧エリアへのアクセスに便利です。
便名 | スケジュール | 運航 | 所要時間 |
---|---|---|---|
BR65(直行便) | 台北(TPE)23:30⇒ウィーン(VIE)07:00(+1日) | 水・金・日 | 13h30m |
BR61(バンコク経由) | 台北(TPE)22:30⇒バンコク(BKK)01:10,バンコク(BKK)02:20⇒ウィーン(VIE)08:35(+1日) | 月・火・木・土 | 16h05m |
BR66(直行便) | ウィーン(VIE)12:30⇒台北(TPE)06:30(+1日) | 月・木・土 | 12h00m |
BR62(バンコク経由) | ウィーン(VIE)17:45⇒バンコク(BKK)09:25, バンコク(BKK)11:10⇒台北(TPE)16:05(+1日) | 火・水・金・日 | 16h20m |
取材協力・エバー航空
台湾大手のフルサービスエアライン。海運会社を基盤に1989年、台湾初の民間国際航空会社として設立された。2024年3月現在で世界60都市以上に就航する。航空業界の格付け会社スカイトラックス(本社・ロンドン)が認定する「世界の5つ星航空会社」10社のうちの1社で、2024年にも9年連続で選ばれた。日本路線は2024年12月、就航30周年を迎える。2024年3月現在、札幌・仙台・成田・羽田・小松・関空・松山・福岡・沖縄の9空港に就航。2レターコードはBR。英語では「イー・ヴィ・エー(EVA)」と発音される。航空連合スターアライアンスの一員。