【イタリア】ミラノで海鮮料理なら「トラットリア・デル・ペスカトーレ」

トラットリア・デル・ペスカトーレ
ミラノにある人気料理店「トラットリア・デル・ペスカトーレ」でⒸPen&Voyage
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イタリアの内陸部ミラノにあって、地中海に浮かぶサルデーニャ島の海鮮料理が楽しめるのが”Trattoria del Pescatore”(トラットリア・デル・ペスカトーレ)です。創業1976年。地元の人たちでにぎわう人気店に2024年2月、連れて行ってくれたのは、ミラノ在住24年で男性誌「LEON」などで活躍する写真家・仁木岳彦さんです。メニューや立地について紹介します。

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ポルタ・ロマーナ駅エリア

トラットリア・デル・ペスカトーレ
トラットリア・デル・ペスカトーレⒸPen&Voyage
トラットリア・デル・ペスカトーレの砂糖
トラットリア・デル・ペスカトーレの砂糖ⒸPen&Voyage


「トラットリア」とはイタリア語で気取らず入れる料理店のことで、「ペスカトーレ」は「漁師」の意味です。お店のシンボルにも、船から網を引く漁師さんが描かれています。ちなみに「リストランテ(ristorante)」は「トラットリア」よりはフォーマルで「オステリア(osteria)」は居酒屋的な存在です。

「トラットリア・デル・ペスカトーレ」は、サルデーニャ島出身のオーナーが家族で始めました。ミラノ南東部のポルタ・ロマーナ駅エリアのアット・ヴァンヌッチ(Atto Vannucci)通りにあります。徒歩圏内にプラダ財団の美術館があり、近くの鉄道駅跡地では2026年2月に開催されるミラノ・コルティナ・ダンペッツォ冬季五輪選手村の建設が進められていました。

私は当日、お酒を飲まない仁木さんの車でPranzo(ランチ)の時間に訪れました。石畳の通りに手際よく駐車スペースを見つけ、一発で縦列駐車を決めるあたりはさすがミラネーゼです。13時すぎの到着。予約をしてくれていたおかげですぐに入れたのですが、店内はすでに満席でした。

高校・大学と同窓、30年ぶり再会

仁木さんは私と同じ北海道出身で、函館ラ・サール高校と上智大学で学び舎を共にした1つ年上の先輩です。約30年もの間、直接会っていなかった仁木さんはニューヨークに6年滞在した後、2000年からミラノ在住。ジォルジオ・アルマーニ、ケイト・モスをはじめとするセレブのポートレートや、ファッション、旅、カルチャーなど幅広いジャンルの作品を世界各国の雑誌・新聞に寄稿している写真家です。

看板メニュー「オマールエビのカタルーニャ風」

看板メニュー「オマールエビと伊勢エビのカタルーニャ風」
看板メニュー「オマールエビのカタルーニャ風」ⒸPen&Voyage
トラットリア・デル・ペスカトーレの鮮魚コーナー
店の入り口近くにある「鮮魚」ⒸPen&Voyage

この店の名物料理は、Astice alla Catalana(アスティチェ・アッラ・カタラーナ)です。Astice(アスティチェ)はオマールエビ、「カタラーナ」はスペインのカタルーニャ地方の意味ですが、歴史的にカタルーニャの影響が色濃いイタリア・サルデーニャ島の名物です。

エビをゆでてフレッシュなトマトや紫玉ねぎ、オリーブオイルで和えた大皿料理です。プリプリしたエビの歯ごたえはもちろんすばらしいのですが、エビとニンニク、トマトなどの香りがたっぷり入ったオリーブオイルがおいしくて、飲み干したいほどです。最初に出されるパンは外はカリッ、中はふんわりとしていておいしいので、この「だし」に浸して余さずいただきましょう。

この一品にはフルサイズとハーフサイズがあります。2〜3人でフルサイズをシェアするのがちょうどいい感じでしょうか。シャンパンや白ワインに抜群に合います。

店頭にはぎっしり氷を敷き詰めた上に豊富な種類の魚、エビ、タコ、イカ、カニ、オイスターなどの海の幸がディスプレーされていました。これらを指さしてグリルやフリットにしてもらうこともできます。

サルデーニャ名物・カラスミのパスタが最高

イカとカラスミのパッケリⒸPen&Voyage

パスタの種類も豊富です。オマールエビのパスタSpaghetti all`astice(スパゲッティ・アッラースティチェ)や、イカとカラスミのパスタ Spaghetti al calamarettini vongole e bottarga(スパゲッティ・アル・カラマレッティーニ・ボンゴレ・エ・ボッタルガ)などが人気です。私たちが注文したのは、パッケリ(paccheri)という太い筒状のパスタに、イカとカラスミがのったもの。カラスミ好きにはたまらない味でした。パスタも歯ごたえがあって、当然ながら本場の味です。

デザートはティラミス

ティラミス
ティラミスⒸPen&Voyage
サルデーニャ名物ミルト
サルデーニャ名物ミルト酒ⒸPen&Voyage

活気ある雰囲気の店内で、先輩と昔話に花を咲かせたこの日。注文しなくても、サルデーニャ産のペコリーノを薄く挽いたものがサーブされました。クセがなくてクリーミーで、いくらでも食べられそうです。ドルチェは定番のティラミスを。まったりと濃厚で、その名の通り15時間のフライト後の「私を元気づけて」くれました。締めくくりは、ミルトベリーからつくられたサルデーニャの食後酒ミルトです。消化を助けると言われているそうです。

繰り返しますが、地元ミラネーゼの超人気店なので、店側は「できるだけ事前予約を」と勧めています。後で知ったことですが、ネット予約はなく、月曜日から土曜日の午前10時〜12時まで受け付ける電話予約のみ。ちょっとハードル高めのこのトラットリアに行けたのも、地元に住む先輩のおかげでした。旅の醍醐味はやはり「人との出会い」だと再認識したミラノ滞在でした。

トラットリア・デル・ペスカトーレ[Trattoria del Pescatore]

住所:Via Atto Vannucci, 5, 20135 Milano MI, イタリア
予約電話: (+39) 02 58 320 452 (月~土の10時~正午)
営業時間:12時半~14時半、20時~23時(ラストオーダー)
営業日:火曜日~土曜日(日・月休み)
※クリスマスシーズン、ファッションウィーク、デザインウィーク期間中は月曜営業の可能性あり。
公式サイト:https://www.trattoriadelpescatore.it/english-1
公共交通機関:地下鉄ポルタ・ロマーナ(Porta Romana)駅から西に600メートル、歩いて10分もかかりません。路面電車トラムの9番か24番ではVia Ripamontiで下車、徒歩3分の場所にあります。

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