【台北・桃園】あと30分、次の便に即変更。エバー航空地上職員の連携プレー

ミュンヘンから台北へ到着
ミュンヘンから台北・桃園空港に到着、タラップを降りるⒸPen&Voyage
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エバー航空のミュンヘン発、台北行きのBR72便は2024年4月のその日、ほぼ定刻の早朝6時35分ごろに台北・桃園(タォユエン)空港に着陸した。ミュンヘンを前日の正午に出発。12時間35分のフライトで機内では丸半日以上過ごしていたことになる。オーストリア、ハンガリー、ドイツを巡った今回の10日間の旅がもうすぐ終わる。その取材の旅はそれはそれは楽しく、充実していたが、ここ台北まで帰ってくると成田まではあと3時間。少しでも早く帰国したい衝動にかられる。ただ、駐機場に向かうまで、前の複数の飛行機がつかえていて数十分の時間を要した。ここで乗り継ぐ予定の成田行きBR184便は7時55分発。出発までもう30分ほどだった。

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「9時の便にしますか?」

BR72便は徐行し、ようやく駐機場に着いてシートベルトサインが消えた。タラップを降り、バスに乗って桃園空港内に足を踏み入れた時だった。「AKIO HARADA様」と自分の名前が書かれた紙を持つエバー航空の女性地上職員が目に入った。”There is very little time for transit. Let’ go. “(乗り継ぎの時間があまりありません。行きましょう)。彼女は笑顔でそう言って、早足で私の前を歩き出した。RIMOWAを引きながら、自分も彼女についていく。

桃園空港内を数分歩いたところで、私の前の地上職員がインカムで何か話している。そして私にこう言った。「7時55分発成田行きは、ファイナルコールが間もなく終わります。どうでしょう?9時発の成田便に変更されますか?」1時間後の便なら全く問題ない。私は迷わず彼女の提案を受け入れた。

すぐそばにエバー航空のカウンターが見えた。同じ地上職員が「こちらへ」というのでまた着いていくと、今度は男性の地上職員が1分もかからないうちに、9時ちょうど発の成田行きのボーディングパスを私に差し出してくれた。「ご安心ください。少し余裕ができたので、4階のラウンジでお待ちいただいても結構ですよ」。なんとも見事な連携プレーだ。

乗り継ぎへの目配りに安心感

台北・桃園空港かた成田行き
台北・桃園空港で成田行きの表示ⒸPen&Voyage

エバー航空にはファーストクラスの設定がなく、ビジネスクラスにあたるロイヤルローレルクラスが最上位のステータス。そのひとり一人の乗り継ぎまで先回りして目配りし、フォローしてくれるのは本当にありがたい。今はやりの言葉で言えば、「誰一人取り残さない」エバー航空のホスピタリティーに心が動いた。

台北=ミュンヘン:直行便を週4運航

エバー航空は2022年秋から台北ーミュンヘンで週4便、台北ーミラノで週2便の直行便を就航を開始。それまでロンドン、アムステルダム、パリ、ウィーンの4都市に就航していたエバー航空の欧州路線に25年ぶりに新路線が加わった。

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便名スケジュール運航所要時間
BR71台北(TPE)23:25⇒ミュンヘン(MUC)07:20(+1日)月・水・金・日13h55m
BR72ミュンヘン(MUC)12:00⇒台北(TPE)06:35(+1日)月・火・木・土12h35m
2024年夏スケジュール。スケジュールは予告なく変更になる場合があります。
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便名成田⇒台北・桃園スケジュール運航所要時間
BR183成田(NRT)13:25⇒台北(TPE)16:05毎日3時間40分
BR197成田(NRT)14:25⇒台北(TPE)17:05毎日3時間40分
BR195成田(NRT)20:40⇒台北(TPE)23:20毎日3時間40分
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便名台北・桃園⇒成田スケジュール運航所要時間
BR184台北(TPE)07:55⇒成田(NRT)12:25毎日3時間30分
BR198台北(TPE)09:00⇒成田(NRT)13:25毎日3時間25分
BR196台北(TPE)15:20⇒成田(NRT)19:40毎日3時間20分
2024年夏スケジュール。スケジュールは予告なく変更になる場合があります。

2024年夏スケジュール。スケジュールは予告なく変更になる場合があります。

台湾桃園国際空港 台北の西40㎞、桃園(Taoyuan、タォユェン)にある台湾最大の国際空港。第1ターミナルはピーチ、ジェットスター、タイガーエア台湾、スターラックスなど、第2ターミナルはエバー、JAL、ANA、スターフライヤーなどが離発着する。7~24時間の乗り継ぎ客のために、空港発着の無料観光ツアーも。第3ターミナルは2026年開業予定。空港コードはTPE。

成田国際空港 東京都心の東約60km、千葉県成田市にある日本最大の国際空港。第1ターミナルはANA、エバー、シンガポール、ユナイテッド、大韓航空、第2ターミナルはJAL、チャイナエアライン、マレーシア、キャセイパシフィック、第3ターミナルはジェットスター、スプリングジャパンなどLCCが離発着する。空港コードはNRT。空港と都心は鉄道(京成スカイライナー/JR成田エキスプレス)やリムジンバスなどが結ぶ。

取材協力・エバー航空

台湾大手のフルサービスエアライン。海運会社を基盤に1989年、台湾初の民間国際航空会社として設立された。2024年3月現在で世界60都市以上に就航する。航空業界の格付け会社スカイトラックス(本社・ロンドン)が認定する「世界の5つ星航空会社」10社のうちの1社で、2024年にも9年連続で選ばれた。日本路線は2024年12月、就航30周年を迎える。2024年3月現在、札幌・仙台・成田・羽田・小松・関空・松山・福岡・沖縄の9空港に就航。2レターコードはBR。英語では「イー・ヴィ・エー(EVA)」と発音される。航空連合スターアライアンスの一員。

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