ハンガリーからオーストリアを抜け、ドイツへ向かう鉄道の旅を紹介します。2024年4月、ハンガリー第2の都市デブレツェンからブダペスト、ウィーン、ザルツブルクを経由してドイツ・ミュンヘンへ着きました。乗り換え4回、9時間25分のはずが電車が遅れて結局、10時間を超えました。鉄道に乗るのは好きですし、オーストリア国鉄(ÖBB)は快適だし、乗りっぱなしではなくほぼ2時間おきに乗り換えるので楽しめました。
乗車日(2024年4月15日)
IC609 デブレツェン駅(Debrecen)発06:05⇒ケーバーニャ・キシュペシュト駅(Köbanya-Kispest)着08:21
3532 ケーバーニャ・キシュペシュト駅発08:27⇒ブダペスト・ケレンフェルド駅(Kelenföld)着08:42
EC140 ケレンフェルド駅発08:55⇒ウィーン中央駅(Wien Hbf)着11:20
RJ642 ウィーン中央駅発11:55⇒ザルツブルグ中央駅(Salzburg Hbf)着14:49
RJX62 ザルツブルク中央駅発15:00⇒ミュンヘン東駅(München Ost)着16:20
10時間15分、乗り換え4回
ハンガリー国鉄(MÁV)公式サイトで予約
調べると鉄道では9時間を超えると分かり、空路も調べました。デブレツェン空港からミュンヘン空港行きは週4便で、1時間20分ほどです。私たちが出発する月曜発はありましたが、1人で片道7万円を超えていました。やはり鉄道にしようと前日、ハンガリー国鉄(MÁV)の公式サイトで予約しました。最初に登録が必要ですが、特に問題なく決済まで進み、二等チケットが2人分で10枚、PDFが送られてきました。合計で75,660フォリント(≒33,290円)でした。1人16,600円ほどです。
IC=インターシティ(特急)都市間、EC=ユーロシティ(特急)ヨーロッパ都市間の意味です。
6:05、ハンガリー・デブレツェン駅を出発
早朝ということもあって滞在先のホテルにタクシーを呼んでもらい、駅に向かいました。ブダペストに向かう特急は混んでいました。デブレツェンを訪ねたのは、ハンドボール女子パリ五輪最終予選を取材するためでしたが、前日まで会場で見かけた日本の応援団の人たちも乗っていました。「おつかれさまでした」とあいさつして、自分の席に進みました。改札はなく、車内で車掌さんが回ってきます。PDFをみせると、QRコードをスキャンしていました。
9:20、ブダペストで移動⇒ウィーン中央駅行き特急
ブダペスト郊外のケーバーニャ・キシュペシュト駅着は8時21分のはずが、30分ほど遅れました。ブダペスト・ケレンフェルド駅行きのローカル列車はすでに出発、後続に乗りました。よくできたもので(?)ケレンフェルド駅に着くとウィーン行きの特急ECも20分遅れており(Késés 20perc=ハンガリー語でDelay 20minの意味)、間に合って予定の特急に乗れました。ここからはガラガラでした。オーストリアとの国境近くで、警察によるパスポートの確認がありました。ウィーン中央駅に到着したのは20分遅れの午前11時40分でした。
11:55、ザルツブルグ行きは乗り遅れ。後続のRJに
次の列車はウィーン中央駅発11時28分、オーストリア国鉄(ÖBB)が誇る最速レールジェット・エキスプレス(RJX)でしたが間に合わず、後続のレールジェット(RJ)に乗りました。RJXだと所要2時間25分でしたがRJは停車駅が多く、2時間54分の旅に。ガラガラで快適です。機内表示にあった停車する駅名「ザンクト ヴァーレンティーン」「リンツ」といった地名にときめきます。
15:00、ザルツブルクから快適RJX
モーツァルトの生誕地・ザルツブルクの中央駅に着いたのは、予定より1時間遅れの午後2時49分でした。チケットに記載されている午後2時ちょうど発の特急ECには当然、乗れず、後続の午後3時発RJXに乗りました。ドイツとの国境はすぐ超えてしまったようで、うつらうつらしていたら午後4時20分、ミュンヘン東駅に到着しました。チケットでは所要9時間25分だったのですが、10時間20分かかりました。もはやここまでくると誤差の範囲内です。1本目から遅れて少しハラハラしましたが予定があるわけでもありません。そのうち着くだろうという感じで、3か国を縦断する鉄路を楽しみました。
エバー航空:台北=ミュンヘン便は毎日運航
便名 | スケジュール | 運航 | 所要時間 |
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BR71 | 台北(TPE)23:25⇒ミュンヘン(MUC)07:20(+1日) | 月・水・金・日 | 13h55m |
BR72 | ミュンヘン(MUC)12:00⇒台北(TPE)06:35(+1日) | 月・火・木・土 | 12h35m |
取材協力・エバー航空
台湾大手のフルサービスエアライン。海運会社を基盤に1989年、台湾初の民間国際航空会社として設立された。2024年3月現在で世界60都市以上に就航する。航空業界の格付け会社スカイトラックス(本社・ロンドン)が認定する「世界の5つ星航空会社」10社のうちの1社で、2024年にも9年連続で選ばれた。日本路線は2024年12月、就航30周年を迎える。2024年3月現在、札幌・仙台・成田・羽田・小松・関空・松山・福岡・沖縄の9空港に就航。2レターコードはBR。英語では「イー・ヴィ・エー(EVA)」と発音される。航空連合スターアライアンスの一員。