中欧ポーランドのフラッグキャリア・LOTポーランド航空を利用して2025年12月、成田からラトビアの首都リーガに飛びました。この記事では、乗り継ぎで利用したワルシャワ・ショパン空港にあるLOTポーランド航空ビジネスラウンジ「ポロネーズ」と「マズレク」について紹介します。心地いい空間と迫力ある眺めに、次の目的地へのよいリセットになりました。
ワルシャワ・ショパン空港とは



ポーランドを代表する音楽家であるフレデリック・ショパンの名を冠した中欧最大の空港で、ワルシャワ中央駅から8kmと近く、鉄道も乗り入れています。日本からの直行便や、東南アジア・中東などEU圏外から到着するとまず、ここで入国審査を通り、パスポートに「PL(ポーランド)WARSZAWA」と入ったEUのスタンプが押されます。ただし生体認証によるEU出入域システム(EES)が完全に導入される2026年4月以降、スタンプは廃止になります。旅の記念にスタンプが欲しい人には残念ですね。


またバルト三国などEU圏内からワルシャワで乗り継いで日本に帰る(=EU外に出る)場合、ワルシャワで「出国」となります。少し散歩してみましたがなかなか広く、お店も充実しています。マクドナルドやベーカリー「Paul」コーヒー店「Costa Coffee」といった世界チェーンから、ポーランド発のコーヒー店「So Coffee」にサラダやスープのチェーン「Salad Story」も。いずれにしてもせっかくなので「ポーランド限定」に挑戦するのもいいですね。寿司の自販機もありました。ちなみにポーランドの通貨はユーロではなくズロチで、1ズロチ≒44円(2025年12月現在)です。
土産店にはポーランド特産のクッキーローラーが並んでいてそそられました。搭乗ゲート近くにはポーランドの携帯大手T-mobileが提供する充電ステーションがありましたが人気のようで、空きはありませんでした。





往路はラウンジ”POLONEZ”[ポロネーズ]




成田からポーランド国内線やシェンゲン圏に乗り継ぐ場合に利用できるラウンジは「ポロネーズ」です。ポロネーズとは「ポーランド風の」という意味のフランス語。ポーランド発祥の舞曲であり、ショパンの代表曲「英雄ポロネーズ(第6番)」などを想起させる味わい深い名前です。場所は24/26ゲート近くで、中2階にあります。私は成田からワルシャワに早朝5:00過ぎに着き、ラトビアの首都リーガへの乗り継ぎ便まで4時間余りありました。フロントで手続きを済ませて中に入ると、ゆったりとしたアーム付きチェアが並んでいました。
無料Wi-Fiやコールドミールはもちろん、温かい食事やアルコールもそろいます。ポーランドの定番ビール・Żywiec(ジヴィエツ)もありました。

到着前に機内食を完食していたので、お腹は空いていません。コーヒーとクレープをいただきました。中身はカッテージチーズのような味わいで、ポーランドらしさを感じました。
携帯の充電がしたかったのですが、ラウンジ内にUSBポートはありません。コンセントの差し込み口はありますが、当然ながら欧州式(Cタイプ)です。うっかり者の私は預けた荷物の中に変換アダプターを入れてしまい、USBケーブルしかなく、充電できませんでした。変換アダプターも機内持ち込みにすべきでした。旅先だけでなく乗り継ぎのことも頭に入れておきましょう。
さらにシェンゲン圏内に乗り継ぐ際にはもう一つ、より上級ステータス会員が利用できるPolonez Gold Lounge (ポロネーズ・ゴールド ラウンジ)があります。
LOT Business Lounge POLONEZ[ポロネーズ]
営業時間:5:00 -23:00(年中無休)
復路はラウンジ”Mazurek”[マズレク]



ワルシャワ発成田行きなどシェンゲン圏外に向かう場合、ラウンジ「マズレク」が利用できます。「マズレク」もショパンにちなんだ名前で、農村の舞曲を取り入れて彼が作曲し、有名にした「マズルカ」を指す言葉です。「ポロネーズ」「マズレク」ともビジネスクラス搭乗者のほか、LOTの会員「Miles & More」や、ANAなどスターアライアンス加盟社の会員も、ステータスによって利用できます(詳しくは公式サイト)。

「マズレク」は出国審査のすぐそばにあります。2階から専用エレベーターで1階へ降りると、そこがラウンジです。中に足を踏み入れると、一面のガラス越しにエプロンに駐機するLOT機が視界に飛び込んできました。1階ならではの迫力のあるアングルが圧巻です。胴体の滑らかな曲線やエンジンの大きさまで、空港の現場を間近で感じました。


私はラトビアの首都リーガからワルシャワに19:00過ぎに到着、22:50発の成田便への乗り継ぎで利用しました。3時間ほどの滞在です。往路とは違ってお腹が空いていました。ビュフェ方式なので、まずはぐるっと一周してメニューをチェックしました。「ポロネーズ」でも見かけたのですが、ドリンクコーナーにはシナモンスティックや甘さとピリッとした香りのクローブ、スターアニス(八角)が置いてありました。ホットワインの定番スパイスなので季節限定なのか通年あるのか分かりませんが、ドリンクへの風味付けが本格的です。
巻きずしもありましたが温かい品にしようと、お皿に少しずつ盛りました。食べごたえのある豚肉のキノコソース、中華風焼きそばにカップサラダ、そしてポテトチップスまでおいしくいただき、リラックスできました。

トイレには、ポーランド発のオーガニック化粧品ブランド「Phenomé(フェノム)」のハンドクリームや洗顔、トナーがズラリと並んでいました。一押しすると、ハーブの澄んだ香りが広がります。どれも試し、トイレのドアをノックされるほど長居してしまいました。(取材協力:LOTポーランド航空)
LOT Business Lounge Mazurek[マズレク]
営業時間:6:00-23:00(年中無休)
2026年は日本就航10年

LOTポーランド航空 1929年に設立された、世界でも有数の歴史を誇るポーランドの国営航空会社。日本には2016年に成田へ就航、2026年で就航10周年。「LOT」はポーランド語で「飛ぶ」との意味で、スターアライアンスに加盟。航空会社格付けサイトAirlineRatings.comでは、安全性で7/7の評価を得ている。ハブはワルシャワ・ショパン空港。公式サイト
2026年成田⇔ワルシャワ 夏期スケジュール
LOTポーランド航空は2026年夏期、成田~ワルシャワ線を大幅に増便します。3月末~5月末と9月~10月には、日中発と深夜発の1日2便体制となる日があり、旅行計画の自由度が大きく広がります。
たとえば日中発便(LO1080便)なら成田を朝~昼に出発し、同日中にワルシャワへ到着できます。市内観光やポーランド料理を楽しみ、翌朝からバルト三国や中東欧への乗り継ぎをスムーズに始められます。LO80便(深夜発)であれば仕事後に成田へ向かい、移動中にしっかり休んで翌朝から行動できるのも魅力です。
復路も選択肢が増えることで、最終日まで現地を楽しみたい人も、余裕をもって帰国したい人も、自分の旅のスタイルに合わせたスケジュールを組みやすくなります。詳しくは下記をご覧ください。
成田発 → ワルシャワ着
| 便名 | 運航日 | 成田発 | ワルシャワ着 | 運行期間 |
|---|---|---|---|---|
| LO080 | 毎日 | 22:50 | 06:00+1※ | 3/29-10/24 |
| LO1080 | 月※ | 8:15 | 15:25 | 3/30-5/25※ |
| 木 | 11:45 | 18:55 | 4/2-5/28 | |
| 木 | 8:15 | 15:30 | 9/3-10/1 | |
| 水・金 | 12:00 | 19:15 | 10/2-10/24 |
ワルシャワ発→成田着
| 便名 | 運航日 | ワルシャワ発 | 成田着 | 運行期間 |
|---|---|---|---|---|
| LO079 | 毎日 | 22:50 | 18:40+1※ | 3/29-10/24 |
| LO1079 | 日※ | 10:40 | 06:30+1 | 3/29-5/24※ |
| 水 | 14:10 | 10:00+1 | 4/1-5/27 | |
| 水 | 10:55 | 06:35+1 | 9/2-9/30 | |
| 火・木 | 14:35 | 10:15+1 | 10/1-10/23 |







