台湾経由で欧州へ。私たちはパリ五輪などスポーツ取材のためにエアライン各社を比較・検討した結果、安全や利便性から台湾大手のエバー航空を選びました。今回は、福岡発台北・桃園(タォユェン)行きの夜便をレポートします。同社の深夜に出発する欧州便への乗り継ぎに便利で、仕事を終えてからでも旅立てます。(情報は2024年4月現在)
搭乗便(2024年4月9日)
BR101 福岡19:20⇒台北・桃園20:45(時差-1時間)ターミナル2
Airbus A321
2時間25分
福岡から台北、夜便のメリット
福岡=台北・桃園路線には2024年4月現在、タイガーエア台湾、チャイナエアライン (1日2便)、 エバー航空(1日2便)、スターラックス航空が就航しています。エバー航空の最新スケジュールは下記になります。(2024年夏スケジュール。予告なく変更することがあります)
便名 | 福岡⇒台湾スケジュール | 運航 | 所要時間 |
---|---|---|---|
BR105 | 福岡(FUK)12:20⇒台北(TPE)13:45 | 毎日 | 2時間25分 |
BR101 | 福岡(FUK)19:20⇒台北(TPE)20:45 | 毎日 | 2時間25分 |
BR119 | 福岡(FUK)20:20⇒高雄(KHH)22:10 | 毎日 | 2時間50分 |
便名 | 台湾⇒福岡スケジュール | 運航 | 所要時間 |
---|---|---|---|
BR106 | 台北(TPE)08:10⇒福岡(FUK)11:20 | 毎日 | 2時間10分 |
BR102 | 台北(TPE)15:10⇒福岡(FUK)18:20 | 毎日 | 2時間10分 |
BR120 | 高雄(KHH)15:30⇒福岡(FUK)19:20 | 毎日 | 2時間50分 |
前回のイタリア取材では福岡12:05発(2024年2月当時)のエバー航空105便を利用しましたが、今回は19:20発の101便です。台湾からの来日客にとっては1日をフルに使えるため、105便に比べて大混雑でした。台湾を訪れる日本の人にとっては、たとえば金曜日であれば仕事を終えてから出発できるので、「週末台湾」が満喫できます。
私のように欧州便に乗り継ぐ場合、待ち時間が短くて済みます。エバー航空はパリ /ミラノ/ミュンヘン/ ウィーンに桃園から直行便があり、4路線とも深夜発なので、数時間以内で欧州に向かって飛べます。
地下鉄で福岡空港へ
福岡空港は地下鉄でJR博多駅から2駅(5分)というアクセスのよさで知られています。私の最寄り駅からも19分です。深夜便への乗り継ぎに備え、シャワーを済ませてから17時ごろ、自宅を出ました。夕方の混雑が始まっているころにスーツケースを持つのも…と思いますが、JR博多駅からは似たような搭乗客ばかりになります。
地下鉄福岡空港駅は国内線とは地下で直結していますが、国際線ターミナルへは地上へ出て無料の連絡バスで向かいます。バスは日中は6~7分に1本で、所要10分ほどです。国際線は待ち時間を含めると、意外に時間がかかるので注意が必要です。
17時25分、国際線旅客ターミナルビル1階に着きました。予約していた海外WiFiレンタル【WiFiBOX】を受け取ってから、3階の出発ロビーへ上がりました。表示でチェックインカウンターを確認します。「G」とあったので目印に向かって進みました。4~5組が並んでいましたが10分ほどで、スーツケースを預けました。目的地のウィーンまでスルーで預かってもらえます。搭乗券は福岡⇒台北、台北⇒ウィーンの2枚を渡されました。
コンパクトゆえに大混雑
保安検査場に向かいます。かなりの行列でしたが想定の範囲内で、自動の出国検査場を通過して免税エリアに出たのは18時8分でした。空港に着いてから40分程度でした。
大きな空港だと出国してからゲートまでが遠いケースもありますが、コンパクトな福岡空港だと免税エリアに出たらすぐ搭乗ゲートなのも助かります。免税店をはさんで53~59までの6ゲートが並んでいます。
福岡空港のメリットもデメリットも「コンパクト」にあります。インバウンド客が戻っている現在、ピーク時間ということもあって大混雑でした。免税店はゆうに100人、セブン-イレブンにも80人ぐらい並んでいて、座る椅子もなかなかないほどです。
搭乗口近くで両替
今回の旅先はユーロ圏(オーストリア・ドイツ)なので、搭乗口近くにある両替所「TRAVEX」で2万円分をユーロにしました。20370円で120ユーロが返ってきました。1ユーロほぼ170円ほどです。どこでもほぼクレジットカードが使えますが、前回のイタリアでは1万円=60ユーロほどしか換えておらず「もう少し両替しておけば…」ということがあったので、今回は倍額にしました。米ドルやユーロであれば、レートを考えると日本で換えておくのが鉄則です。
あとは搭乗時間を待つだけです。タスクはすべて済ませたので、「白い恋人ソフト」500円を買おうと順番を待っていましたが並ばない人も多くて、ちょっとしたカオスでした。ソフトクリームはおいしかったです。
機内食はザ・台湾!
101便の機材はエアバスA321で、エコノミークラスの座席配列はは3-3です。私の乗った機材には個人モニターがありませんでした。安全ビデオはちょっとなつかしい映画館方式?で、みんなで同じ画面を観ました。
福岡‐台北のフライト時間は2時間半ほどで、福岡-札幌・千歳間と同じぐらいです。短いのにフルサービスで、機内食も免税品販売もあるのでCAさんは大忙しでしょう。この日の機内食は台湾風の魯肉飯(ルーローハン)に、台湾風おでんの練り物、煮卵、たくわん、キクラゲ入りのサラダに抹茶ケーキでした。ドリンクは決明子(ケツメイシ)入りの麦茶です。これが甘い!ので最初は驚きましたが、紅茶に砂糖を入れるのと同じ感覚でしょうか。ワンプレートに台湾らしさが詰まっていました。
福岡~台北BR101便の流れ[エコノミークラス]
搭乗券に書かれたゾーンごとに搭乗。パスポートと搭乗券を手元に用意
シートベルトを着用。スマートフォンは機内モードに。台湾の入国カードが配られる(乗り継ぎであれば不要)
機内食、免税品販売についての説明。日本人CAは1人乗務
温かいお茶、コーヒーのサービスも
シートベルトを着用。トイレはそれまでに済ませる
スマートフォンをオンにすると、現地時間(-1時間)に自動で変わる(設定による)
※時間は状況によって前後します
福岡空港 福岡市博多区にあり、JR博多駅とは地下鉄で2駅(5分)という利便性の高さで知られる。国内線はJAL、ANA、ジェットスター、ピーチ、スカイマーク、AIR DOなど14社、国際線にはJAL、ANA、エバー、アシアナ、キャセイパシフィック、タイ国際など29社が就航する(2024年4月現在)。国内/国際ターミナル間の移動は無料連絡バス。空港コードはFUK。
台湾桃園国際空港 台北の西40㎞、桃園(Taoyuan、タォユェン)にある台湾最大の国際空港。第1ターミナルはピーチ、ジェットスター、タイガーエア台湾、スターラックスなど、第2ターミナルはエバー、JAL、ANA、スターフライヤーなどが離発着する。7~24時間の乗り継ぎ客のために、空港発着の無料観光ツアーも。第3ターミナルは2026年開業予定。空港コードはTPE。
取材協力・エバー航空
台湾大手のフルサービスエアライン。海運会社を基盤に1989年、台湾初の民間国際航空会社として設立された。2024年3月現在で世界60都市以上に就航する。航空業界の格付け会社スカイトラックス(本社・ロンドン)が認定する「世界の5つ星航空会社」10社のうちの1社で、2024年にも9年連続で選ばれた。日本路線は2024年12月、就航30周年を迎える。2024年3月現在、札幌・仙台・成田・羽田・小松・関空・松山・福岡・沖縄の9空港に就航。2レターコードはBR。英語では「イー・ヴィ・エー(EVA)」と発音される。航空連合スターアライアンスの一員。